320d対抗馬としてのアテンザ試乗

マツダのディーゼルが良く出来ている、と言う話を聞きます。

ディーゼル車を買うつもりなら一度確かめておこう、というわけで、試乗に行ってきました。

試乗したのは、マイナーチェンジしたばかりの2015年モデルのアテンザXD L-Package。

320dとの主要諸元比較は下表の通り。

表にした後、サイズがどちらかというと523dに近い気がしたので、

523dとの比較も載せてみた。

こうして並べてみると、おもしろいですねー。

• アテンザのサイズは320dより一回り大きく、５シリーズ並み
• 重量が最も軽いのはアテンザ
• 燃費が最も良いのはアテンザ
• ホイールベースはBMW勢が長いため、乗り心地はBMWの方が良い…のかな？
• アテンザは2,000回転で42.8kgfという大きなトルクを発生。

カタログ見ると、2015年のマイナーチェンジで、内装や安全装備はかなり改善してます。

というか、BMWを意識しているのが丸わかりです。

BMWについている安全装備は、オプション設定も含めて全てつけられます。

これはすごい。

外装

正直かっこいいです。

営業さんいわく、コスト度外視で複雑なプレスラインを実現しているそうです。

ドアとピラーの隙間もドイツ車並みに少なくしたとか。

かなり重厚感ありますねー。

内装

これにはびっくりしました。

2014年以前のモデルで感じていた「これはナイなー」っていう部分が軒並み改善されてました。

ハンドルやダッシュボードなどの質感がよくなっています。

また、軽自動車みたいだったシフトレバーの安っぽさがなくなっていました。

ヘッドアップディスプレイも、アクティブクルーズコントロールもついてます。

BMWは完全に研究されている感じです。

出来はどうあれ、マツダの実行力に感心すると共に、アテンザにかける気合を感じました。

走り

アイドリング音は、320dより静かでしたね。

アクセルを踏み込むと、320dより少し長いラグの後に荒々しく加速していきます。

不思議な事に、加速時の音は320dの方が上品な気がしました。

確かに加速は速いのですが、「よっこらせっ！ぶおおおおん！」みたいなイメージで、芋臭さを感じます。

320dは、アクセルを踏むと鼻歌でも歌っているかのようにスムーズに加速する印象です。

走りの楽しさという視点で言えば、320dの勝ちだと思いました。

総評

評判どおり、コストパフォーマンスが良い車だと感じます。

オプションをモリモリつけても４５０万円くらい。

装備の機能だけ見れば、BMWに匹敵します。これでBMWより２００万円ほど安い。

これは魅力。

しかし、残念ながら個々の完成度がBMWには及んでおらず、「BMWの劣化コピー」と言わざるを得ません。

もちろん、価格と装備を見ればコストパフォーマンスは良いでしょう。

2014年モデルから2015年モデルへの進化もすごいものがあります。

間違いなくいい車で、マツダの技術陣には、正直脱帽です。

ただ、BMWを買うお金がある人があえてアテンザを選ぶことがあるか、と言うと…多分ないでしょうね。

価格が全然違うので、そもそも比較すんなという話もありますが。

もっとモデルが進んで成熟してくるのが楽しみです。

★おまけ★

ところで…「マツダ技報」というものを知っていますか？

私は知らなかったのですが、論文のようなものが下記サイトで公開されています。

なかなかマニアックで面白いので、マツダファンはもちろん、車好きなら一度読んでみては？

http://www.mazda.com/ja/innovation/technology/gihou/2013/

ちょっと毛色が違いますが、マツダデミオも試乗しました！とてもよかったです。

マツダ デミオディーゼル試乗！これはイイ。