最近日本の自動車業界では、ディーゼルの存在感がどんどん増していますよね。各社、ディーゼルモデルを投入してきています。BMWは言うに及ばず、ベンツ、日産、そして特に各カテゴリーでディーゼルを揃えたマツダ。
過去にマツダのアテンザをBMW 320dの当て馬候補として試乗しましたが、デミオにもディーゼルがあるというではないですか。もう気になって夜も眠れず、嫁が子供を連れて帰省している間隙を突いて、ついに試乗に行ってきました。
あ、別に家庭崩壊の危機とかじゃないです。
デミオにまつわる思い出
デミオに興味津々なのには理由があります。
昔、先代のデミオにレンタカーで乗ったことがありました。職場の後輩の結婚式に出席するため仙台に行くことになり、私も大学時代は仙台に住んでいたので、ついでにレンタカーを借りて思い出の地を回ってみよう、と思い立ちました。それが、2011年7月。震災の4か月後でした。その時のレンタカーが、デミオでした。緑色のコガネムシみたいなやつです。本当によく走る車で、変わり果てた東北の街並みを静かに走るデミオは、よく印象に残っています。
そういった個人的な事情もあって、デミオのディーゼルはどのような乗り味なのか、非常に興味があったのです。正直、アテンザで少し期待が外れたことへのリベンジの意味もあります。
今回の試乗車は、デミオXD Touring 2WD(FF)というモデルで、上から2番目のグレードのようです。オプションによりますが、概ね200万円前後でしょう。
エクステリア
外観写真は撮ってません。取り忘れました笑
ヴィッツやフィットとは一線を画す独特な面構えと、シャープなライン、私は好きです。先先代の箱っぽいデザインも良かったですが、今の方が好きですね。
インテリア
ちょっと金掛けすぎじゃないですか、っていうくらい素敵。ダッシュボードのパネルなんか、革張りで赤ステッチですよ。
ドアの肘掛も革張りで赤ステッチ。ちなみにドアを閉めた時は結構イイ音しました。昔乗っていたヴィッツやセリカは「ばちゃん!」だったけど、このデミオは密封性の良さを感じる音でした。
ヘッドアップディスプレイもついてました。透明の板が起き上がって、そこに表示されるタイプです。BMWでは、2シリーズがこのタイプですな。
シート
シートはファブリックでしたが、柔らかくて座り心地がとてもよかった。シートが革だと、なんかつるつるして収まり悪いなあと思うのは私だけでしょうか…
いざ、公道へ
内装を一通り見たら、公道へ出ます。車外で聞くディーゼル独特の「カラカラ」サウンドは、車内ではあんまり気になりません。そういえばアテンザも、BMWより遮音性が良かった。
エンジンは1.5リッターのディーゼルターボで、トランスミッションは6速AT。ちなみに、ガソリン車は1.3リッターのラインナップしかないようで、価格は安いですが、当然出力もトルクもディーゼルより落ちますね。
アテンザはアクセルを踏んでから加速までのラグが結構あったけど、デミオはそうでもない。また、加速時のエンジン音も良い。営業の人曰く、あまり遮音性を高めても魅力がないので、バランスを考えているそうだ。ほんまかいな。
ブレーキは、踏んだら沈み込むように効いていく。まるでドイツ車のよう…
ロードノイズが結構うるさかったけど、まあそこまで言うまい。
ハンドルは革巻きで、普段BMWの太いハンドルに慣れていると頼りないけど、安っぽい感じはしない。
とまあべた褒めに近い状態で、ヴィッツとかフィットとかマーチを買うくらいなら、断然デミオディーゼルがお勧めです。
あと、軽自動車を考えている人にもちょっと考えてもらいたい。最近の軽自動車は、色々つけていくと180万円くらいになったりするので、いっそのことデミオディーゼルにしちゃえば?減税対象だし、軽油だから燃費安いし、と言いたい。
おまけ1
デミオに乗った後、営業さんが「アクセラ乗ってみますか?」と提案してくれたので乗ってみたけど、特筆すべきものは特になし…エンジンは2.2リットルのディーゼルターボで、アテンザやCX-5と共通らしい。ボディサイズからするとアテンザより軽快に走ってもよさそうだが、やっぱりもっさり感が拭えない。加速するときの音も何だかあか抜けない…ホントに定性的な感想でしかないけど。
おまけ2
展示スペースにあったCX-3をのぞいてみる。車内は赤い革と黒い革と赤ステッチで構成された豪華仕様で、プラスチック的な安っぽさは全然ないですな。
ちょっと残念なのは、シガーソケットやUSB端子の場所。エアコン下にむき出しである。肘掛の下にでも入れられなかったのかな。
とまあいろいろと書きましたが、デミオディーゼルは超お勧めですよ。でもやっぱり、ディーラーからの帰り道は、320dのどこまでも滑っていくような加速に酔いしれてしまうのでした。
で、冒頭で触れたディーゼルが増えているという話。実は7月末に日本向けでは初めてディーゼルを投入したメーカーがあります。それが、ボルボ。
いやーあるとき街を走っていたら、「日本でもヨーロッパでもない第三のディーゼルが北欧からやってきた」みたいなノボリを見てしまいまして、これまた夜も眠れなくなり、マツダの後に試乗に行ってきましたよ。
その話は、また後日。