最近やたらと「第三のディーゼル」の旗でアピールしているVOLVOのお店に行ってきました!試乗をしたい旨を伝えると、快くかしこまりました、と気の良さそうなお兄さんが準備に向かってくれました。
準備してくれたのは、V60 D4 R design というグレード。ボルボと言えば赤、という事でしょうか。確かに青空に映えるきれいな赤でした。
主要諸元
主要諸元を320d touringと比較してみた。
320d | 4,645×1,800×1,430 mm |
V60 | 4,635×1,865×1,480 mm |
320d | 2,810mm |
V60 | 2,775mm |
320d | 1,550kg |
V60 | 1,660kg |
320d | 5名 |
V60 | 5名 |
320d | 直列4気筒 DOHC BMWツインパワー・ターボ・ディーゼル・エンジン |
V60 | 直列4気筒 DOHC D4 インタークーラー付き ターボチャージャー |
320d | 1,995cc |
V60 | 1,968cc |
320d | 135kW〔184ps〕/4,000rpm |
V60 | 140kW〔190ps〕/4,250rpm |
320d | 380Nm〔38.7kgm〕/1,750-2,750rpm |
V60 | 400Nm〔40.8kgm〕/1,750-2,500rpm |
320d | 19.4km/l |
V60 | 20.2km/l |
ボルボの方が重いのに燃費がいい。
320d | FR |
V60 | FF |
320d | 8速AT |
V60 | 8速AT |
320d | Msport 573万円 |
V60 | R-DESIGN 549万円 |
試乗
車に乗り込むとまず感じたのは、着座位置の違い。320dはずいぶんと沈み込む位置で、慣れないと前が見づらいのに対し、V60はとても見晴らしが良い。女性には運転しやすいのでは。
ディーゼル特有のカラカラ音は、外にいるとはっきりわかるものの、車内では全く気になりませんでしたし、走り出したら忘れてました。遮音性は320dよりいいと思います。
アクセルを踏むとすこし荒っぽく加速していきます。さすがディーゼル、力強く加速していきますが、320dのように滑るようにするすると加速するっていうよりは、シフトチェンジの度にぐわん、ぐわん、と前に出る粗削りな感じでした。この感じ、アテンザによく似ています。
カーブを少し勢い付けて曲がってみましたが、320dのように軽く曲がるというわけにはいかず。FFとFRの差でしょうか。
気になったのは、アイドリングストップ。結局試乗の間、一度も作動しませんでした。理由は外気温が高いから。エアコンを使うためアイドリングストップできないということでしょう。それ自体は分かるのですが、320dでは、どんなに暑くても走り出して割とすぐにアイドリングストップが作動していました。もちろんエアコン使っている状態で。
安全装備比較
イメージでしかないのですが、VOLVOは堅牢で分厚い装甲をまとっており安全、という物だと思っていました。
カタログを見ると、V60は320dより標準で装備される安全装置が充実。
例を挙げると、
などが320dにない機能ですね。オプションで付けられる機能もありますが、そもそも設定がない機能もあります。
その他、基本的なACC(アクティブクルーズコントロール)、衝突回避・軽減ブレーキ、レーンキーピングアラームなどはもちろん標準装備。
実際に動作はどうかというと、試乗で試しましたが、ACCなんかはBMWと同じ程度の出来だと思います。V60の方が、ちょっと加減速が荒っぽい感じがしましたが…
インテリア
さすがおしゃれデザインの多いスカンジナビアンが設計した車だけあり、内装はおしゃれな感じです。ベンツのようにゴージャスでもなく、BMWのように機能美が際立つわけでもなく、北欧家具のようなおしゃれな感じ。
このボタンはなんぞや。聞けなかった。運転中に触るの大変そう。
いいな、と思ったのは、ピラーにある後部座席用のエアコン送風口。320dは運転席肘掛の後ろについていて、正直あんまり効きというか風が回らない。その点、顔の高さに送風口があるため、温度変化を感じやすいのでは。
ドアを開いた所。重厚さが伝わってきます。扉は「ドスン」といい音がします。320dも「パン!」と小気味良い音がしますが、これはかないません。
総評
BMWとVOLVO。目指すものが違うので、一概に良し悪しを比較できません。私は運動性能が良い車を楽しいと感じるので320dを選びましたが、安全性、運転のしやすさ、デザイン、コストパフォーマンスでVOLVOを選ぶ人がいても何の疑問も感じません。なかなか良い車ですねー。