3月11日仙台にて

今日は仙台に出張でした。

仕事は昼までにひと段落ついたため、皆で食事に行きました。南町通りに面したアーケードの終点から路地を少し入ったところにある「開盛庵」といううなぎやさんです。

創業明治13年という、由緒正しきうなぎやさんで、値段もお高め。出張ではっちゃけていたため、特上うな重5050円という唇が腫れ上がりそうな品を注文しました。ご飯は大盛りが無料で選べるようですが、近年腹周りが気になる私としては、普通盛り一択でございます。で、しばらく待つこと十数分…きました、五千円のうな重。

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おっ、おう…ご飯とウナギ合わせて入れ物の半分くらいしか入っていない。しかもご飯とウナギの厚みが同じくらい。いかにも高級な雰囲気です。

いざ、実食。うーん、うますぎてうまいとしか言いようがない。ふわふわで骨なんかあってなきがごとし。表面はかりかり、中身はとろーり。食感は名古屋のひつまぶしのうなぎに良く似ている。ふかしてから表面を焼くタイプ。

食べ始めると、皆が無言になる。うまいものを食べると、もうそれに集中してしまうんですな。

で、会計を済ませて外に出たんですが、人の多いアーケードの方に目を向けると、少し様子が普通と違うのです。皆、立ち尽くして目を閉じて下を向いている。「黙祷」でした。その時は分からなかったけれど、後からレシートの会計時間を見ると、「3月11日14時43分」。地震の発生時刻は14時45分なので、ちょうどその時間に外に出てきたのでした。中には黙祷しながら涙をぬぐっている女性の姿も…。

私は一時期仙台に7年間住んでいたことがあり、知り合いに亡くなった方はいないものの、その時の友達の実家が流されたということもあったため、グッと来てしまいました。

先日、見事に復興に向かう女川を訪れたり、仙台の街を歩いていても震災の爪痕を感じることはなかったりと、表面だけ見ると震災からの復興は進んでいるように感じる一方で、被災された方々の心の傷は癒えることがないんだな、と思い知らされた一日でした。

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